カレースターの嘘にだまされないで 6

カレースターと称している水野仁輔さんの著作、幻の黒船カレーを追えはデタラメ、嘘、捏造だらけの悪質な本です。

 

水野さんは、ビートン夫人の『家政読本』だけでなく、購入したイライザ・アクトンのModern Cookery for Private Familiesもまた、読んでいません。そして読んでもいないのに読んだ、と嘘をついています。

 

”特に玉ねぎを飴色になるまで炒めるというのは、日本人なら誰でも知っていることですが、やっているのはこれも日本人だけなんですよ。”
https://gunosy.com/articles/RM1Bu

 

これは直近のインタビューですが、このように水野さんはいまだに、タマネギをアメ色に炒めるのは”日本で独自に生み出された手法”(カレーライス進化論P147)だと主張しています。

 

これはデマです。タマネギをアメ色に炒める習慣は、イギリスから伝わったものです。

 

ビートン夫人の本と同じく、イライザ・アクトンのModern Cookery for Private Familiesにおいても、以下のレシピでタマネギをアメ色(brown)に炒めています。

・Mr.Arnott's currie
・A common Indian currie
・Curried oysters
・Curried gravy

水野さんはイライザ・アクトンの本を読んでいないので、タマネギをアメ色に炒めるのは”日本で独自に生み出された手法”というデマをいまだに流しているのです

 

”ちなみに昔からブリティッシュカレーでは、「レフトオーバーミート」と言い、ローストビーフやローストポークとして食べた後の、食べ残した肉を使うのが主流だ”(幻の黒船カレーを追えP30)

 

と水野さんは主張しますが、もちろんModern Cookery for Private Familiesにも、レフトオーバーミートなる言葉はでてきません。この時代はcold meatと言います。

 

これも水野さんがイライザ・アクトンを読んでいない証拠の一つですが、さらに重要な事は、Modern Cookery for Private Familiesには余り肉(cold meat)をつかったカレーレシピが存在しないということです。また、後述しますが、19世紀初頭の料理本のカレーレシピは余り肉を使っていません。”昔から””食べ残した肉を使うのが主流だ”などという事実はありません。

 

http://open.mixi.jp/user/12313/diary/1962770995

 

確かに、余り肉の料理法としてカレーライスが重宝されたことは、リジー・コリンガムのインドカレー伝(P180)や、Nupur ChaudhuriのWestern Women and Imperialism: Complicity and Resistance(P240-241)においても指摘されています。

 

しかし、いずれも”食べ残した肉を使うのが主流だ”とまでは言っていません。例えばNupur Chaudhuriが指摘するように(P241)、魚を使うカレーもイギリスのカレーの特徴です。ビートン夫人の本ではロブスター、鱈、鮭、イライザ・アクトンの本では牡蠣、ロブスター、エビ、鮭が使われています。

 

ビートン夫人やイライザ・アクトンの本を読めば、余り肉をつかったカレーが必ずしも”主流”とはいえないこと、シーフードカレーもイギリスカレーの伝統だと気づくはずですが、水野さんは読んでいないので、これらのことに気づかないのです。