カレーに関する5つのデマその1 カレー粉を発明したのはC&Bではありません

 カレーに関する5つのデマその1 カレー粉を発明したのはC&Bではありません

 

 これから「カレーに関する5つのデマ」を一つずつ取り上げていきたいと思います。

 

 つめのデマが、イギリスのクロス・アンド・ブラックウェル社(以下C&B)がカレー粉を発明した、というデマです。

 

 たぶんこれは、日本国内にのみ流れているデマ、つまり、日本人が日本人を騙すために捏造したデマと思われます。英語圏では聞かないデマなんですよね。

 

 これについては、盗作と捏造の詐欺本「幻の黒船カレーを追え」にも”世界で初めてカレー粉の商品販売を開始したC&B社”と書かれています。

 

 今までこのブログでは「幻の黒船カレーを追え」の盗作や数々の捏造、嘘について指摘してきましたが、息を吐くように嘘を吐く水野仁輔さんオリジナルのデマが多すぎて、このデマまでは手が回りませんでした。

 

 以下が公式ホームページにおけるC&Bの歴史。C&Bの設立は1829年です。

About us | Crosse & Blackwell

 

 以下は大英図書館の公式ホームページによる「英国における最古のカレー粉の広告」1784年です。

First British advert for curry powder

 

 つまり、C&B設立の45年前には、すでにカレー粉が販売されていたわけです。C&Bがカレー粉を発明したわけがありませんね。

 

 料理書への登場はもっと早く、1777年発行のThe Lady's Assistant for Regulating and Supplying Her table by Charlotte Masonにカレー粉を使ったカレーレシピが載っています。

 

hikaridept.hatenablog.com

 

1784年の最古のカレー粉広告については、Laura Kelleyという人がWest and Wyatt社の広告である可能性を指摘しています。理由が書いていないので真偽の程は不明ですが。

 

The Origins of Curry Powder

 

 C&BはこのWest and Wyatt社を買収して設立された会社なので、もしLauraの予想が当たっていれば、C&Bとカレー粉は関係ないこともないといえますが……そもそもこのLaura Kelleyという人、カレー粉がイギリスの発明であること自体を疑っています。

 

 確かに、カレー粉がイギリスにおける発明であるという証拠はないんですよね。インドにおける発明ではない、という証拠もありません。Lauraの問題提起は重要かもしれません。